管理番号 | 新品 :23471642 | 発売日 | 2024/08/06 | 定価 | 2,250円 | 型番 | 23471642 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
カテゴリ |
徳正の右足が突然冬瓜のように膨れ始め、親指の先から水が噴き出したのは六月半ばだった。
それから夜毎、徳正のベッドを男たちの亡霊が訪れ、滴る水に口をつける。
五十年前の沖縄戦で、壕に置き去りにされた兵士たちだった…。
沖縄の風土から生まれた芥川賞受賞作に、「風音」「オキナワン・ブック・レヴュー」を併録。
目取真俊
1960年、沖縄県今帰仁(なきじん)村生まれ。琉球大学法文学部卒。
1983年「魚群記」で第11回琉球新報短編小説賞受賞。
1986年「平和通りと名付けられた街を歩いて」で第12回新沖縄文学賞受賞。
1997年「水滴」で第117回芥川賞受賞。2000年「魂込め(まぶいぐみ)」で第4回木山捷平文学賞・第26回川端康成文学賞受賞。
単行本:『眼の奥の森』、『虹の鳥』、『平和通りと名付けられた街を歩いて』(以上、影書房)、『群蝶の木』、『魂込め』(以上、朝日新聞社)、『風音』(リトルモア)、『水滴』(文藝春秋)ほか。
小説のほかに、時事評論集『沖縄「戦後」ゼロ年』(日本放送出版協会)、『沖縄/地を読む 時を見る』(世織書房)など。
ブログ「海鳴りの島から」。