VOIGTLANDER SEPTON 1:2 /50 バル切れ

VOIGTLANDER SEPTON 1:2 /50です。「空気までも写し取る」と謳われたレンズですが、このレンズの持病である、バルサム剥がれがあります。できるだけそれが分かりやすく撮影しました。バルサムが完全剥離した個体は見る角度によってはバル切れが分からず、それをバルサム切れ無しと説明して出品している（もしくは出品者本人も本当に気付かずに）出品しているものもあるようです。当方が、ヨーロッパのカメラ屋で見つけた個体でも店主がバル切れ無しと言いましたが、レンズに当たる光の角度を変えてみると完全剥離だったということが数回ありました。（ニュートンリングに気づかないと部分剥離よりも完全剥離の方が見落とし易いのです）当方がこの個体を購入した20数年前には、バル切れはありませんでした。しかし、経年劣化で他の個体と同じようにこの持病が発症しています。購入の際、同時に見つけたもう一本には既にバル切れが少し始まっていましたが、鏡胴やレンズはとてもきれいでした。こちらの個体は、フィルター枠に少しゆがみがありましたが、フィルターも写真にあるように問題なく装着できました。こちらのほうがバル切れなしの個体ということで、もちろん高かったのですが、購入しました。今思えば、このレンズのバル切れは時限爆弾のように、いずれほとんどの個体で発症するので、あの時、より外観のきれいな個体を買っておけばと後悔しております。大勢の方がおっしゃっておられますように、逆光などで撮影しなければ、その差はあまり感じないかもしれません。当方も、バル切れ前のポジ撮影のものと、今デジ一眼に付けて撮影したものを比べると、（もちろん厳密な比較は全くできませんが）、クラシックレンズを楽しむという点では問題ないように思います。また、後玉に写真にあるように１ｍｍほどの小さなコーテイングスポットがありますが、撮影結果には問題ありません。発送は週に一度しか行なえませんので、ご了承ください。コロナ禍が終息すれば、長期海外勤務に赴く事になり、家族で移住することなりましたので、現地に持っていけない物を今から少しずつ手放していっております