さて、この石はなんでしょうか？

色々な石を見て回っているうちに、何だ？　という石に出会う事があります。殆どはディーラーの方やショップの方が石の名前と価格を表記しているのですが、特に新入荷の価格付け前の石に「何だ石」に出くわす事が多いです。この石も一瞬「何だ石」でしたが、頭の中の石図鑑から、あっ、そうかと鑑別出来ました。鑑別の方法は、石の形と色、それと産地で大概は分かります。この石の場合、青い石、一方向に結晶が成長、クラスターになっている、産地はパキスタンかアフガニスタン、というヒントがあります。ライトとルーペで調べると、半透明であること、蛍光はしないこと、黒いショール(黒電気石)が付いていることと、ヒントが増えます。消去法で考えると、水晶では無い、ラピスラズリでは無い、フローライトては無い、アフガナイトでは無い、サファイアでは無い、カイヤナイトでは無い、となります。これで分かった方もいるかと思います。さらに詳しくルーペで見ると、結晶面の頭の面(c面)が平坦である事、結晶面は四角形よりも三角形や六角形ぎみである事。大体分かりましたでしょうか。この石の通常のタイプは、六角形の柱状の結晶で、薄い青から濃い青、宝石質の物は透明度の高い青、時にはクラスター状に成長、微量成分により、色違いの宝石名が複数ある、という石です。一瞬見ただけですと、「何だ石」ですが、観察して図鑑と照合すると答えがでます。アクアマリンです。36.8×17.3×12.0mm 6.78g(33.85CT)#天然石#原石#鑑別#ライト#ルーペ