■ 軽妙洒脱な長州鍔 蕗の葉透かしの図 「長州住正定」在銘 71.8mm 透かし鍔 ■

カテゴリアンティーク、コレクション武具鍔、刀装具状態やや傷や汚れあり（詳細）



■ 軽妙洒脱な長州鍔 蕗の葉透かしの図 「長州住正定」在銘 71.8mm 透かし鍔 ■
商品説明蕗葉透鍔　丸形　鉄地　肉彫透角耳小肉


[縦径]　71.8mm
[横径]　67.3mm
[切羽台厚さ]　4.8mm
[茎穴径]　24.9×8.5mm
[重量]　84g






江戸後期の天明頃と思われる長州鍔工
「長州住正定」在銘の透かし鍔です。


長州は東の会津と並び、
藩外への販売用に盛んに鍔を作成した土地です。

ややもすれば粗製乱造に流れがちだった会津とは対照的に
長州鍔は一貫してその品質を保ち続け
むしろ時代が下るほど鉄質が良くなる傾向すらありました。

その初期には京正阿弥を招いて作鍔に当たらせ
肉彫り透かしや金象嵌を用い。
また後期には江戸伊藤派の影響を受けて
洒脱な鋤出彫りの形式も取り入れて、
明治まで活発に活動を続けました。


長州鍔には中井、岡本、河治、金子、
中原、八道、井上、正阿弥、埋忠など多くの系統がありますが、
鍔工の長州住正定は銘鑑などに記載はあるものの系統は不明です。


本作は肉彫りで大胆に蕗の葉を透かして毛彫りで葉脈を表わし、
葉の返りには小透かしを入れ
笄櫃の位置には虫食いの跡をつけて、小柄櫃とのバランスを取っています。
茎を繋ぐように配された朝露は、
強度上の必要と美術的な必要の両方を満たすものです。

フキはその音が「富貴」に通じ、
またフキノトウの時期に踏まれると味が良くなるという伝承から
困苦によって却ってますます盛んにならんとする意気を表わし
全国的に広く鍔の画題に用いられました。
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